シロクマ編集長の ちょっといい話

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人は死んだらどうなるの?

~「一滴の水」が、大海へ還るとき ~

先日、ネット上の動画で、
「人は、死んだらどうなるのですか?」
と師匠に尋ねる男の話を見ました。

師は「いい質問だ……」と答え、
こんな趣旨の話をします。

「人間は、一滴の水のようなもの。死んだら元の河へ還り、やがて大海とひとつになる。
それは、ひとりで長い旅をしてきた者が、やっと家に帰り、安らぎを得るようなものだ」

…つまり、死とは「消滅」することではなく、大きな安らぎへ還っていくことだと。

それを聞いて私は、昔大好きだったアメリカのSFドラマ、『スター・トレック / ディープ・スペース・ナイン(DS9)』を思い出しました。

そこに登場する「オドー」は、液体状の知的生命体です。普段は人間の姿を真似て宇宙ステーションで暮らしていますが、本来は、同じ種族どうしが融合して一つの大きな存在として生きているんです。

スター・トレック / ディープ・スペース9

つまりオドーは、
「大きな水から離れた一滴が、ひとつの個として長い旅をし、最後にはまた大きな水へ還る」という、まさにそんな存在だったんです。

若いころによくこのドラマを観ていた私は、ただ「不思議な設定の宇宙人だな…」
くらいにしか感じていませんでしたが、今、あらためて
「一滴の水が、河へ還り、やがて大海と同化しても、けして無くなるわけじゃない」
という話を聞いて

あぁ…オドーとはそんな一滴の水だったのか、
それって私たち人間だって同じかも…
と、気づいたんです。

そういえば昔、五木寛之さんの『大河の一滴』も読んだことがありますが、
当時の私には少し難しく、今一つ理解できませんでした…。

それが何十年も経った今、大好きだった「宇宙SFドラマ」のキャラクターが、その思想についての理解を深めるきっかけになるとは――。

そして、自分自身が「死」というものを、以前より現実的に考える年齢になったせいでしょうか。


「一滴の水が大海へ還る」

という思想が腑に落ちて、そして深く心に響きます。

死は「自分という存在の終わり」ではあるけれど、
「長い旅をしてきた一滴が、最後にひとつの大きな水へと還ること」

長い旅の終わりの故郷への帰還なのかもしれません。

昔はただの娯楽SFだと思って観ていたドラマを
老いを嫌でも実感する年齢になって、思いがけず自分自身の物語として感じ始める…。

アメリカのTVドラマの中に、難解だった『大河の一滴』という思想をそのまま体現したキャラクターが存在して、数十年後の私に理解を促してくれたのです。

このお話、あなたはどう思いましたか?

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